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zoom RSS モット君とチョットちゃん(お話)

<<   作成日時 : 2017/02/16 13:14   >>

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あらすじ:
なんでももっとほしがるモット君と、チョットでいいチョットちゃん。
お互いのちがいですれちがいそうになったときに、いい案が浮かびます。
その解決策とは?

ジャンル:大人向け絵本



<モット君とチョットちゃん>


モット君とチョットちゃんは恋人同士。
二人はデートに出かけました。

モット君は言いました。
「もっと早く君と出会えていたらなぁ!人生の全部の時間を君と過ごしたかったのに」
チョットちゃんは言いました。
「ちょっとでも生まれる場所や時がずれていたら会えなかったんだもの、奇跡ね」


二人はケーキバイキングに行きました。
モット君はぜんしゅるいのケーキをたいらげ、ブルーベリーのタルトは7切れもおかわりしました。

チョットちゃんはいちごのケーキを一切れだけ取りました。
「それだけしか食べないの?バイキングなのに」
「もう何もいらないわ。ほんとにおいしくっておなかいっぱいになっちゃった」
一切れのケーキでチョットちゃんは十分幸せなのでした。
「ああ、もっと食べたいけどおなかいっぱいだぁ」
モット君はざんねんそうにケーキを見ながらお店をでました。
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二人は公園に行きました。
モット君は手をつなぎたいなと思いながら
「もっと近づけたらいいのに、もどかしいなぁ」と思っていました。
チョットちゃんはどきどきしながら、
「彼がちょっと目に入るだけでも嬉しいのに、こうして近くにいられるなんて、
なんて幸せなのかしら」と思っていました。


モット君は言いました。「早く結婚しよう。もっとずっと一緒にいられるように」
チョットちゃんは笑いました。
「一生は長いんだもの、結婚するまでの時間なんてほんのちょっとよ」
そして「またすぐ会えるわね」とニコニコ手をふりながら帰っていきました。


その夜、モット君はチョットちゃんに電話して言いました。
「君は、ぼくのこと愛してないの?」
「もちろん愛してるわ」
チョットちゃんはびっくりして言いました。
「じゃあなんで、ぼくの全部が今すぐ欲しくないの?」
「あなたのことが大好きだから、あなたのちょっとでも、私には十分すぎるくらいなんだけど…」
「ぼくのちょっと?でもぼくは、ぼくの全部をあげたいんだ。
そして、君の全部が欲しいんだ。
全部でなきゃなにもないのと同じだ。
君の心はまるで、入り口がちっちゃすぎて何も入らない入れ物みたいだよ。」
とモット君は言いました。
「そんなこと言ったら」とチョットちゃんはちょっと怒って言いました。
「モット君なんて、何を入れてもいっぱいにならない入れ物みたいじゃない。
よくばったって、本当にしあわせになれるとは思わないわ」
「ぼくが底なしのよくばりだっていうの?」
「そうとは言わないけど」
二人はちょっと悲しくなって、黙りました。

「そうかもしれない。君の存在の全てが、全ての時間、
ぼくと一緒にあることをのぞんでるんだから」
「でも、どんなにそばにいても、心が離れていたら、宇宙の果てにいるのと同じでしょ」
チョットちゃんは言いました。
「わたしね、わたしの全てって、わたしの心だと思うの。そしてそれは、いつだって全部あなたのものなの」
「ぼくもそうだよ」モット君は言いました。
「いつもいつも、君への想いが泉みたいにあふれてるんだ」
「私もよ」とチョットちゃんは言いました。
「でも」モット君は言いました。「君のはちっちゃいんだろ。だからいっぱいになるのも簡単だ。ぼくのはでっかいんだから」
「わたしはおちょこで、あなたはバケツなのね」チョットちゃんはちょっと笑いました。
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「でも私はおちょこにいっぱいの愛をあなたにあげてるの。わたしの全部を」
「おちょこ!」モット君は叫びました。
「あのね、チョットちゃん。ぼくはバケツどころじゃないんだよ。ポリバケツかもしれないよ。おちょこでどうするつもり?」
チョットちゃんは困って言いました。
「私はおちょこめいいっぱい、あげ続けるわ。でもあなたには、もっと大きな愛がいるのね、きっと」


モット君にはそのときひらめくものがありました。
「そうだ!」モット君はさけぶと、
いつものように「もっと話したい」とだだをこねることもなく電話を切ってしまったので、
チョットちゃんはちょっとびっくりしました。


モット君はすぐに知り合いの牧師さんに電話しました。
「先生、人間の愛より大きな愛について教えてくれませんか?困ってるんです」

ひととおり話をきいた牧師さんはいいました。

「君たちはおちょことバケツだから困ってるっていうんだね。
それは二人が、おたがいを自分の愛で満たそうとしているからだろうね。
でも、おちょこもバケツも、プールの中にどぶんとつけてしまったら、お互いを満たすことはいらないんだよ。
神様の愛は、プールより大きいんだよ。
だから二人とも、神様の愛につかるといいよ」

「それはいい!」とモット君は思いました。
「ありがとう、先生!」と言って電話を切ると、チョットちゃんにまた電話をしました。
そして二人は、次の日曜日のデートは教会に行くことにきめました。


チョットちゃんはちょっと聞いたらすぐにわかる人でしたから、すぐに神様の愛がわかりました。
モット君はもっともっと知りたがる人でしたから、
神様のことをもっと知ろう、全部知ろうと教会に毎日のように行くようになりました。

そのうちにモット君のバケツも、チョットちゃんのおちょこも、今まで知らなかった愛で満たされるようになり、まわりじゅうに、小さな愛があふれてこぼれていくようになりました。


二人はやがて、その教会で結婚しました。
二人のいれものの大きさの違いは、もう気がつかないほどになっていました。
大きな海の中にあるおちょことバケツのように、二人とも、いつも大きな愛に、
内側も外側も満たされているようになったからです。

こうして二人は、末永くしあわせにくらしたのでした。

おしまい。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
改めて驚きました。主の賜物についてです。
この働きが伝道としても豊かに用いられますよう
祈っています。
Azuさん
2017/02/23 19:03
お祈りとお励ましに感謝します!秋鹿でもある時期毎週のように、子供たちと聖書物語の即席寸劇をしていたのを懐かしく思い出します〜^^
ぶんこ
2017/02/25 16:43

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